車検時に交換の対象となる部品と料金の目安

車検の時には法令点検に従って検査が行われ、消耗品だけではなく劣化や破損している「検査項目」の部品は交換を行う必要があり、車検費用がさらにプラスされます。
経年劣化や、定期メンテナンスを怠ったことにより交換の可能性がある部品の中で一般的に多いものは下記になります。

タイミングチェーン

トラックの多くで使われている「タイミングチェーン」は基本的に30万kmが交換時期と言われています。(1t~1.5tクラスの小型トラックでは「タイミングベルト」が使用されているものもあります)

しかし、交換時期になっていなくてもエンジンオイルの交換を怠っているとテンショナーの調整が限界になりチェーンが伸びてしまい、エンジン内部に接触して異音の発生やエンジン不調の原因になり、交換する必要が出てきます。

タイミングチェーンの交換費用は最低でも12万円以上。車検費用がより高額になります。

さらに、伸びたチェーンがエンジンに与えたダメージで別の部品の修理交換が必要になってくるケースも多く、高額な修理交換費用が必要になる可能性もあります。エンジン回転時にチェーンの異音が確認できるトラックは、高額な車検費用になることを覚悟しておいた方がいいでしょう。

ファンベルト

ラジエーターの冷却ファンを回したり、オルタネーター(発電機)、エアコンコンプレッサ、パワーステアリングポンプなどを回すのに必要な駆動ベルトがファンベルトです。
経年劣化や走行距離によってベルトが伸びてしまい異音の発生や様々な部品の破損・故障が発生してします。
さらに、最悪の場合にはエンジンを正常に冷やせずエンジンが焼き付く可能性もあります。

ファンベルトに伸びや切れが発生している場合は交換の必要があり、工費も合わせて1万円程度が必要になります。

タイヤ

タイヤにスリップサインが出ていると交換の必要があります。
トラックの場合は1台につき6~12本のタイヤを使用していて、1本3~4万円程度が相場ですので、全てのタイヤ交換をした場合、工費を合わせて20万円~50万円程度が必要になります。
全てのタイヤ交換が必要な場合は高額な車検費用を覚悟しないといけません。

ブレーキパッド

ブレーキパッドの残りが3分の1程度(3mm~4mm)になっている場合は交換する必要があります。
ブレーキパッドの交換費用は2万円~4万円前後です。

バッテリー

バッテリーが古くなっていれば交換の必要があります。
バッテリーの寿命は長くても5年程度、劣化が進むと正常に充電しなかったり液漏れを起こしたりしますが、最悪の場合はスパークによる爆発を発生させてしまいますので非常に危険です。

また、トラックのバッテリーは2個繋がっているものが一般的で、普通乗用車の約3倍から4倍と高額の費用が設定されていますので、2tトラックのバッテリーを2個交換した場合は最低でも5万円以上の交換費用が必要になります。