大型トラックには、4軸車や3軸車、低床や高床など、色々なタイプがあるのはご存知かと思います。
それぞれの違い、ご存知ですか?
軸数とは
大型トラックには、4軸車と3軸車があります。
軸数はトラックを横から見ればわかります。タイヤ4つが4軸車、3つが3軸車です。
4軸車は前2軸・後2軸です。
3軸車には、前1軸・後2軸と前2軸・後1軸タイプがあります。
【前1軸・後2軸】
前の1軸で操舵をし、後ろの2軸で荷重を支える標準的なタイプです。
後ろの前1軸のみが駆動するもの(1デフ)と、後ろの2軸とも駆動する(2デフ)があります。
1デフ車は燃費が良く、2デフ車よりも積載量を確保することが出来る為、貨物トラックによく使われます。
2デフ車は未舗装道路などでも問題なく走れるので、工事現場で使用されるダンプトラックなどに使われます。
※デフ=デファレンシャルギア(エンジンの動力をタイヤへと伝えるためのギア)
【前2軸・後1軸】
ホイールベースが長く、前後均等に重量バランスが取れている為、高速長距離輸送にも適しています。
タンクローリーなどにも多く採用されています。
低床、高床とは
低床トラックとは、径が小さいタイヤを使用して、地上から見た床の高さを標準より下げているタイプです。
高床タイプは高くしている訳ではなく標準ボディタイプの事です。
荷台の地上からの高さは、高床トラックで1,400mm前後、低床トラックで950mm前後です。
4軸の大型トラックは全てのタイヤが小さい全低床トラックとなります。
タイヤの径が小さい分、3軸高床トラックよりも荷台の床の高さが地上から見て低くなります。
3軸トラックは高床タイプが多いですが、低床タイプも存在します。
なぜ荷台の床を低くするのか
低床や高床など、なぜ地上からの荷台の床の高さを気にするのかと言うと、トラックが道路を走行する際には、道路法による高さ制限がある為です。
トラックの高さ制限は道路法によって、3.8m(一部の道路は4.1m)と決められていますので、荷室の広さと高さを少しでも確保する為に、荷台の床を下げている訳です。
その為、荷台が大きい4軸低床トラックはとても人気があります。
高さ制限は大きく3つに分類されます。
① 4.1m…2004年の道路法改正で改正に適合する一部の道路の高さ制限
4.3mまでは「制限外積載許可」の申請手続きをすれば走行可能です。
※走行中も許可証の携帯が必要です。
※物理的に高さが入らず通れない場合もありますので通行には注意が必要です。
② 3.8m…道路法で定められている一般的な基本の高さ制限
③ 3.3m…田舎道、高架下、古い道路で見られる場合がある高さ制限
4軸低床トラックのメリット、デメリット
4軸車のタイヤは径が小さい為、3軸車よりも荷台の床の高さが地上から見て低くなります。
低くなった分だけ荷台部分を大きくする事が出来ますので、3軸車よりも積載できる荷物の体積が大きくなります。
4軸低床トラックは、大量の物を運ぶ際や、背の高い荷物を運ぶのに適しています。
重心を低く抑えられる為、安定した走行性能も備えています。
また、床高が低くなる為、積み降ろしがしやすいというメリットもあります。
逆に、タイヤが小さい分、耐えられる重量(許容荷重)は3軸車よりも小さくなります。
タイヤの数が多くなるため、交換コストがかかる、車両の本体価格が3軸高床トラックよりも高額な場合が多いなど、車両コストは3軸高床トラックよりもかかりがちです。
3軸高床トラックのメリット、デメリット
3軸車のタイヤは4軸車よりも大きいので、荷台の床の高さは4軸低床トラックよりも高くなり、積載できる荷物の体積は小さくなりますが、耐えられる重量(許容荷重)は大きくなります。
その為、重量の重い物を輸送する場合に適しています。
タイヤが大きい分、低床トラックよりも乗り心地が良いので、長距離輸送に向いています。タイヤが大きいと1回転当たりの移動距離が多くなるので燃費も安くなります。
4軸トラックよりも操作性にも優れており、前1軸・後2軸は高い操舵性能があり、前2軸・後1軸のトラックは直進安定性に優れています。
大型トラックを購入する際には
大型トラックを購入する際は、4軸低床トラックと3軸高床トラック、それぞれのメリット、デメリットを理解して、積み荷の体積、重量、積み下ろし方法など、使用用途に合わせて適切な車両タイプを選ぶと効率的に業務を行えます。
もちろん、中古トラック販売専門店Ticsなら、4軸低床トラックと3軸高床トラック、どちらもご用意可能です。
気になる車両がありましたら、お気軽にご連絡ください!!