トラックの雨天時走行について

雨天時のトラック走行

今年の8月は全国的に雨が続き、突然の大雨や断続的に続く雨で業務に支障が出た方もいらっしゃるかと思います。
常に雨だった事から、雨天時の業務に慣れた部分もあるかもしれませんが、これから台風が発生する可能性が多いにあります。
今回は雨天時の走行について注意点をまとめたいと思います。

雨天時走行の危険性

雨天時は視界が悪くなります。バックミラーが見えなくなるほどの大雨になる場合もあるので走行には十分注意しましょう。
また、路面が濡れるとトラクションが低くなりますし、大雨によってハイドロプレーニング現象が発生する場合もあります。  

ハイドロプレーニング現象とは?

濡れた路面を高速で走行した際に、タイヤと路面との間に水膜ができることによって車体が浮いた状態になり、ハンドルやブレーキがコントロールできなくなる現象を指します。とくに高速道路で起きやすい傾向があります。

荷物を積んでいるときは重さがありトラクションを稼ぐ事ができますが、空の状態ではトラクションが大幅に低くなりスリップしやすくなります。
一般的に、降水量が1時間に50㎜を超えると運転が困難になると言われており、「雨がかなり強いな」と感じたら、まずは運転をできるだけしないようにすることが大切です。

 

雨天時のトラック走行で気を付けたいこと

先程、雨が強い時は運転をできるだけしないようにすると書きましたが、業務で時間の制約がある場合は走行せざるを得ない場合があると思います。
その場合は、冠水が起きやすいアンダーパスや、洪水や土砂崩れが起こりやすい川や斜面の近くを通行するのを避ける必要があります。
また大雨の時は風が強くなる場合もあり、大型トラックの形状にもよりますが、アルミバンやウイング車などは横風に弱いため、トンネルの出口での突風にも注意しましょう。
橋の上も風が強くなるため注意が必要です。

 

冠水した道路のトラック走行について

走行中、目の前で冠水している道路を発見した場合、侵入するのは危険です。
大型トラックは車高が高いため普通乗用車よりは多少深い場所でも走る事ができてしまいますが、道路の冠水は深さが分からないですし、底に障害物がある場合もあります。障害物を踏んでタイヤがパンクした場合、身動きが取れなくなってしまいます。
道路が冠水するような大雨の場合、水かさが思った以上のスピードで増えるのでとても危険です。

エアークリーナ

エアークリーナは高い位置に取り付けられてる車両もありますが、万が一水を吸い込んでしまった場合、エンジンブローにつながり走行ができなくなります。
エンジンブローした場合はエンジンのO/Hか載せ替えとなり莫大な修理費が必要になります。
2トントラックなどはエアークリーナーが車体の下方についてる車両もあるので冠水した道路は特に気を付けましょう。

マフラー

マフラーに関しては大型トラックは排気量も大きい為、水が浸入する可能性は低いとは思いますが、できるだけマフラーの出口より水位が高い場合は走行を控えましょう。

バッテリー

トラックはバッテリーも低い位置に取り付けられています。海水は電気を通すので自然発火する危険性もあります。
万が一、車両が水に浸かった場合はバッテリーを取り外す必要があります。

 

大雨予報、どうしても運行の必要がある場合は別ルートも選定しましょう!!

近年はこれまでに無いほどの局地的な大雨で、各地で災害も起こっています。
水はけの悪い道路やアンダーパスでは冠水が起こる、山間部では土砂崩れが起こることも想定しなければなりません。
大雨が予想されるがどうしても運行の必要がある場合は、別ルートも選定して走行する必要があります。

また車両を停止させる場合は高台に移動させてから停止させる事で車両を水没から守る事もできます。
それでも万が一冠水に遭遇し車両が水没した際には、無理をせずエンジンを停止させ避難する事が大切です。

弊社では翌日から乗れるトラックを取り揃えておりますので、もし万が一の際はご相談いただければと思います。